
Title: The Effect of Shoulder Immobilization on Balance in Community-Dwelling Older Adults
Authors: Ann Coleman, DPT, PT, MSSW; Judy Clifft, DPT, PT, MS
Journal: Journal of Geriatric Physical Therapy: July-September 2010 - Volume 33 - Issue 3 - p 118–121
邦題:地域在住高齢者における肩の固定化がバランスに及ぼす影響
レビュワー田中 敬大
Abstract
背景:肩の固定は、近位上腕骨骨折後の高齢者の治療に一般的に使用されている。肩の不動化はバランスの悪影響をもたらす可能性があり、転倒のリスクが増大する可能性があります。
目的: Berg Balance Scale(BBS)によって測定された地域住居高齢者の肩の固定化がバランスに与える影響を調べることであった。
方法:53人の被験者(男性14人、女性39人、平均年齢75.4歳)被験者は、肩の固定具を装着した状態と着用しない状態で各1回BBSを試験した。 Wilcoxon signed-ranks検定を用いてBBSスコアの差を評価した。
結果:平均値(SD)BBSスコアは、肩の固定具なしで53(4.0)、肩の固定具ありで52(4.7)であった。BBS平均変化スコアは+1から-7の範囲であり、平均変化スコアは-1.02であった。Wilcoxon signed-ranks検定は、両群の間に有意差があることを示した(P <.0001)。
結論:この研究では、地域社会に住む高齢の成人が肩の固定具を着用したときに、バランススコアに統計的に有意な差があることがわかりました。 被験者が肩の固定具を装着していないときと比較して、固定具が装着されたときのバランスが損なわれた(BBSスコアが有意に低下した)。統計的有意性は認められましたが、平均変化スコア-1.02は、最小可検変化量(MDC)を決定しなかったため、臨床的に有意な変化を示さない可能性があります 。