
Biomechanical measures in participants with shoulder pain: Intra-rater reliability.
Michener LA, Elmore KA, Darter BJ, Timmons MK.
Man Ther. 2016 Apr;22:86-93.
邦題: 肩の痛みを伴う患者における生体学的測定:検者間信頼性
レビュワー平井達也
Abstract
生体学的測定は、肩の痛みに対する治療のメカニズムを特徴づけるために使用されている。その客観性はテスト再テストの信頼性や肩の表面筋電図(sEMG)や運動学的測定の誤差で特徴付けられた。肩峰下症候群の患者12名は、2回の訪問を受けテストされた。スカプラプレーン上での挙上を5回繰り返し、その際に僧帽筋(上部UT、中部MT、下部LT)、前鋸筋(SA)、三角筋中部線維と棘下筋から上昇期、下降期それぞれでsEMGを記録した。同時に、電磁センサーで肩甲骨の内方・外方回旋、上方・下方回旋、前後傾き、鎖骨挙上・下制、前方・後方突出の3次元的運動を測定した。運動学的そしてsEMGのバラツキは挙上・下降(30°-120°, 120°-30°:sEMGは30°間隔で、運動学的角度は30°毎に)の全期で減少した。ICCはsEMGで0.08から0.99、運動学的データは0.23から0.95の範囲であった。相応して、sEMGのSEM(標準誤差)とMDC(最小可検変化量)は参照収縮の2.3から103.8%でバラついた。運動学的測定は、SEMとMDCは1.4°から5.9°バラついた。日間信頼性は、LT、UTとSAのsEMGと肩甲骨の内方・外方回旋を除く運動学的データでgoodかvery goodであった。sEMGのエラー量はLT、UTとSAのほとんどでより高かった(>25%参照収縮)。2から3°の差である運動学的エラーのバラツキは、意味があり、それは、4から6°のMDCである上方・下方回旋と内側・外則回旋を除く。概して、運動の全期では良い信頼性が得られ、sEMGもしくは下方の角度の運動学的データより低いエラーであった。