
Reduced control of motor output in a human hand muscle of elderly subjects during submaximal contractions.
J Neurophysiol. 1993 Jun;69(6):2108-15.
Galganski ME, Fuglevand AJ, Enoka RM.
邦題: 最大下の筋収縮における高齢者の運動制御の低下
レビュワー平井達也
Abstract
1.22名(女性6名、男性16名)の第一背側骨間筋の筋出力に関する加齢の影響が調査された。
本研究の目的は筋出力の制御と発火作用と単一運動単位の機械的特性における関連した変化に関する加齢の影響を検討すること。
2.被験者は左示指の等尺性内転を3つ要求された課題で行った:1つ目は最大出力(MVC)、2つ目は定常的な出力課題、3つ目が閾値課題。出力制御の能力は4つの目標出力(5、20、35、50%MVC)におけるバラツキを定量化することによる定常的な出力で評価された。この課題は、およそ3分間の低い、安定した個々の運動単位の発火を持続的に測定した。
3.発火作用や単一運動単位の機械的特性はインパルス間のインターバルと頂点振幅および安定した出力のスパイクトリガーの頂点潜時を測定することによって検討された。
4.結果は、年齢は最大下の目標出力における出力のバラツキに影響を与え、それはこれらの出力のバラツキは、目標出力に関する見積もりの際に、高齢者における低い出力レベルで大きくなった。
5.平均のインパルス間のインターバルとそのバラツキにおいて、若年と高齢の差はなく、それは低い、安定した発火であった時の単一運動単位が同定された159(若年83、高齢76)ものにおいてであった。
6.低く安定した頻度の発射している個々の運動単位によって発揮された平均のスパイクトリガーは高齢者のより大きかった。しかし、スパイクトリガーの平均潜時は2つのグループでは似ていた。
7.この課題で発揮された出力はスペクトラル解析された。若年と高齢間のパワースペクトラムにおけるピークの頻度に違いはなかった。頂点振幅は、高齢者で有意に大きかった。これらの結果は、出力の変動が運動単位における連合しない発火頻度としばしば関連することはこの課題における高齢群でより大きくなったことを示唆する。
8.結論として最大下の出力を安定して保持することの高齢者の能力低下は少なくとも低い閾値の運動単位による大きな出力発揮の結果として、一部に生じる。この関連性は、おそらく加齢に伴う運動単位の末梢の再構成の結果ではあるが、運動単位の発火の同期の増加に対する役割は明確にできなかった。