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Somatosensory Deficits After Ischemic Stroke.Time. Course and Association With Infarct Location

虚血性の脳卒中後の体性感覚障害-経過および梗塞部位との関連-

Stroke. 2019 May;50(5):1116-1123. doi: 10.1161/STROKEAHA.118.023750.

Kessner SS, Schlemm E, Cheng B, Bingel U, Fiehler J, Gerloff C, Thomalla G.

Reviewer: Yuki WAKATSUKI

Abstract

背景と目的

脳卒中生存者の約50%~80%は体性感覚障害を呈する。虚血性の脳卒中による体性感覚障害は、梗塞部位によって決まる。しかしながら、体性感覚の病変の長期的な影響について、詳細な理解は不十分である。

方法

この前向き観察研究には、101人の虚血性の脳卒中患者が参加した。voxel-based lesion-symptom mappingのために、脳梗塞病変を画像化するMRIを用いたfluid-attenuated inversion recovery法による評価は、脳卒中後5日以内の者に行った。the National Institutes of Health Stroke Scaleやリバーミードの体性感覚の評価などの標準化されたテストは、急性期、3か月後と12か月後に実施された。複数の触覚および固有受容性の体性感覚(圧力、ライトタッチ、鋭い-鈍いの識別、温度の識別、感覚脱失、2点識別覚、および関節位置覚と運動感覚)の評価を両側に行った。the arm research action testによって評価された急性期の運動障害、the modified Rankin Scaleによって評価された脳卒中後12か月、急性期の体性感覚障害との関連を、単変量および重回帰分析を使用し分析した。

結果

60人の患者(59.4%)は、少なくとも1つの体性感覚モダリティの障害を示した。ライトタッチが最も多く影響を受け(38.7%)、一方、温度は最も影響を受けなかった(21.8%)。3ヵ月後、すべての体性感覚モダリティで有意な回復が観察され、12ヵ月後にはわずかにさらなる改善がみられた。Voxel-based lesion-symptom mappingでは、一次および二次体性感覚野および島皮質における病変と体性感覚障害の間で、有意に関連していた。急性期の体性感覚障害は、12ヶ月の機能的な結果と関連していた。しかしながら、急性期の運動障害を含め、体性感覚障害はもはや機能的結果の独立した予測因子ではなかった。

結論

我々の研究は、体性感覚障害が、急性虚血性脳卒中患者おいて頻繁に生じるが、時間の経過とともに大部分が回復することを確認した。一次および二次体性感覚野および島皮質の梗塞病変は、体性感覚障害との強い関連を示していた。長期的な障害は運動症状によって引き起こされる体性感覚障害の影響を受ける。

URL:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/30943883

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