
Increased trunk extension endurance is associated with meaningful improvement in balance among older adults with mobility problems.
体幹伸展の持久性の増加は移動能力に問題を有した高齢者のバランスにおいて重要な改善に関連する。
Arch Phys Med Rehabil. 2011 Jul;92(7):1038-43.
Suri P, Kiely DK, Leveille SG, Frontera WR, Bean JF.
Reviewer: Yasunobu ISHIKAWA
Abstract
目的:
体幹伸展の持久性のトレーニングによる変化は移動能力(mobility)に制限のある高齢者のバランスにおいて臨床的に重要な改善と関連するかどうかを明らかにすることである。
デザイン:無作為化比較試験による縦断的データ
設定:リハビリテーションリサーチセンターの外来患者
参加者:Short Physical Performance Batteryの4~10点によって定義された、移動能力に制限を有した地域在住高齢者(N=64;平均年齢75.9歳)とした。
介入:漸増的抵抗運動を16周実施した。
主な効果判定:効果判定はBerg Balance Scale(BBS)と片脚立位時間であった。予測因子は、下肢筋力、下肢パワー、体幹伸展持久性および運動耐久テストの最終段階の心拍と血圧の積(RPP:心筋仕事量)とした。我々は、ベースラインから介入終了まで、臨床的に重要な変化(Clinically meaningful change: CMC)によって定義した2つのアウトカムを使用した16週間のトレーニングを終えた参加者のデータを解析した。バランスアウトカムを有した予測因子の変数の関連は、別々に調査を行い、そして同時にロジスティック回帰分析を行った。
結果:体幹伸展の耐久性はBBSのCMCと独立して関連した。体幹伸展の耐久性は片脚立位のCMCと独立委して関連した。他の身体的な特性はバランスにおける重要な変化と関連しなかった。
結論:体幹伸展の耐久性の改善は高齢者のバランスにおけるCMCと独立した関連がみられた。下肢筋力、下肢パワーおよびRPPはバランスのCMCとは関連しなかった。乏しい体幹伸展の耐久性は、高齢者のバランスに対する修正可能な要因として、さらなる研究に値するリハビリテーションの障害である可能性がある。
