
Title: The Reliability and Minimal Detectable Change of Timed Up and Go Test in Individuals With Grade 1-3 Knee Osteoarthritis
A Alghadir, S Anwer, JM Brismée
BMC Musculoskeletal Disorders (2015) 16:174
邦題:グレード1〜3の変形性膝関節症患者におけるTimed Up and Go テストの信頼性と最小可検変化量
レビュワー 田中敬大
目的: Timed Up and Go(TUG)テストは、患者の機能的可動性を評価するための迅速で簡単なテストである。しかし、変形性膝関節症(OA)患者におけるその信頼性は十分に確立されていない。本研究の目的は、変形性膝関節症が疑わしい~中等度(グレード1~3)の患者におけるTUGテストの信頼性と最小可検変化量を決定することである。
方法: 膝OAを有する45~70歳の65名の被験者(男性25名、女性40名)が参加した。評価者間信頼性は、同じ日の異なる時間帯に2人の観察者を交互に使用して評価した。評価者間信頼性は、2日間隔で2回連続して受診した場合に評価した。測定標準誤差(SEM)と最小可検変化量(MDC)を計算し、統計的に意味のある変化を判定した。
結果: 検者内信頼性および検者間信頼性はそれぞれ0.97(95%信頼区間[CI]、0.95~0.98)および0.96(95%信頼区間[CI]、0.94~0.97)であった。1人の評価者による測定値と検者間の測定値に基づくMDCは、それぞれ1.10秒と1.14秒であった。
結論: TUGは、グレード1~3の膝OAを有する患者の臨床使用に適したMDCを有する信頼性の高い検査である。
URL: https://link.springer.com/content/pdf/10.1186/s12891-015-0637-8.pdf