
Title: Pain self-efficacy mediates the relationship between depressive symptoms and pain severity.
邦題: 痛みセルフエフィカシーは抑うつ症状と痛みの重症度との関係に介在する
Journal: Clin J Pain. 2015 Feb;31(2):137-44.
Authors: Skidmore JR, Koenig AL, Dyson SJ, Kupper AE, Garner MJ, Keller CJ.
Reviewer: Yasunobu ISHIKAWA
Abstract
目的:
我々は慢性腰痛(CLBP)を有した症例における抑うつ症状、痛みの重症度、および痛みセルフエフィカシー(PSE)の関連性を調査した。抑うつ症状の変化は痛みの重症度に有意に影響し、PSEはその関係に間接的に作用するであろうという仮説を立てた。
方法:
参加者は4週間の CLPBに対する学際的なリハビリテーションプログラムでの109名のCLBP症例であった。
入院と退院時にPSE、抑うつおよび痛みの重症度の評価を行った。構造方程式モデリングは治療前と治療後から有意な直接的と間接的な効果のテストを使用した。
結果:
抑うつ症状の変化は痛みの重症度の変化において感情的(β=0.358; 95% 信頼区間[CI], 0.206-0.480; P=0.006)、感覚的(β=0.384; 95% CI, 0.257-0.523; P=0.002)、および評価的の痛みで(β=0.456; 95% CI, 0.285-0.605; P=0.002)有意に予測された。PSEの一部における変化の間接的な効果は抑うつ症状と感覚的(β=0.105; 95% CI, 0.016-0.241; P=0.023)および評価的(β=0.121; 95% CI, 0.010-0.249; P=0.040)痛みの変化との関係が計測された。抑うつ症状の変化と感情的な痛みの変化との関係性はPSEの変化の間接的な効果で十分に計測された(β=0.203; 95% CI, 0.082-0.337; P=0.002)。
考察:
これらはCLBPに対する痛みのマネジメントとリハビリテーションプログラムは治療の重要な側面として特にPSEを対象としなければならないことを示唆する。