
Title: Is there a relationship between balance, gait performance and muscular strength in 75-year-old women?
邦題: 75歳以上の高齢女性におけるバランス、歩行パフォーマンスと筋力は関連するのか?
Journal: Age Ageing. 1999 May;28(3):289-93.
Authors: Ringsberg K, Gerdhem P, Johansson J, Obrant KJ.
Reviewer: Yasunobu ISHIKAWA
Abstract
目的:
高齢女性における臨床と実験室でのバランスのテスト、筋力および歩行が関連しているのかを確認することである。
デザイン:
無作為化比較対照試験
設定:
スウェーデン、マルメ
方法:
片脚立位でのシンプルなテスト、同様にコンピューター化されたバランスプラットホームでのバランスを調査した。筋力はコンピューター化されたダイナモメーターによって計測された。膝の屈曲および伸展、足の背屈が計測された。一定の距離の歩行で得られた時間とステップの回数および対象者の身長と体重を測定した。
参加者:
418名の無作為に選出された75歳以上の高齢女性であり、その中の230名が参加した。
結果:
コンピューター化されたバランステストといくつかの他のテストには関係がみられなかった。コンピューター化されていないバランスは歩行時間とステップの回数に相関がみられた(それぞれ、r = -0.50, P<0.001 and r = -0.40, P<0.001)。屈曲と伸展のテスト、膝と足の背屈の強さは歩行、スピードとステップの回数と関連していた。太った女性は以下の評価で乏しいバランスがみられた。コンピューター化されていないテスト(r = -0.32, P<0.001)、コンピューター化された、安定したプラットフォーム、開眼でのテスト(r = 0.27, P<0.001)および開眼-閉眼テスト(r = 0.44, P<0.001)。太った人は、遅い歩行と短いステップであるにも関わらず、強い膝の筋力であった。
結論:
単純なバランステストとコンピューター化されたプラットフォームでのテストに関連はみられなかった。下肢の筋力は必ずしもバランスに関連したわけではなく、むしろ歩行パフォーマンスでみられる。