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Title: Apathy and the functional anatomy of the prefrontal cortex-basal ganglia circuits.

邦題: アパシーと前頭前野皮質-大脳基底核回路の機能的構造

Journal: Cereb Cortex.2006 Jul;16(7):916-28. Epub 2005 Oct 5.

Authors: Levy R,Dubois B.

Reviewer: Yuki Wakatsuki

Abstract

アパシーの概念に基づく臨床症状は前頭前野と大脳基底核の損傷もしくは機能不全による共通の特徴があり、これにより前頭前野-大脳基底核システムの機能的構造を理解する手助けとなる。アパシーは自発性や目標指向行動の量的な減少によって決められる。アパシーの反応のメカニズムは、崩壊した「情動・感情的」「認知的」「自己活性」の3つのタイプに分類できる。情動・感情的処理過程の障害によるアパシーは、情動的な信号と行動の継続・発生に必要な連携を作り出せない。内側前頭皮質眼窩部や大脳基底核内の大脳辺縁系(例えば腹側線条体、腹側淡蒼球)の損傷と関連している可能性がある。認知的処理過程の障害によるアパシーは、行動の継続性・発生に必要な計画を作成することが困難となる。背外側前頭前野皮質や大脳基底核の小領域(例えば背側尾状核)の損傷と関連している可能性がある。自己活性化過程の障害は、外的な働きかけにより行動を引き起こための能力を持つが、自主的な活動を考えること、自発的な行動ができない。損傷が連合野と淡蒼球の内側部分の大脳辺縁系の両方に影響を及ぼすことは、最も重度で最も多いアパシーの責任病巣である。それは、『自己活性化の不足』(別名『精神性無動』または『生命力喪失』)の症候群の特徴である。この症候群は、大脳基底核の出力の障害が適切な信号を拡散できない結果、前頭葉皮質の信号を減らしてしまうことを示している。同様に、パーキンソン病から生じるアパシーは、前頭葉皮質からの信号の空間的・時間的な信号の焦点化による結果と解釈することができる。両者の状況(直接的な大脳基底核の病変と黒質線条体のドーパミン作動性の損失)では、活動プログラムの選択、開始、維持、転換するための前頭葉皮質の能力が障害される。

 

URL:http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/16207933

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