
Title: The concept of patient motivation: a qualitative analysis of stroke professionals' attitudes.
邦題:患者のモチベーションの概念:脳卒中専門家の考えによる質的な分析
Journal: Stroke. 2002 Feb;33(2):444-8.
Authors: Maclean N, Pound P, Wolfe C, Rudd A.
Reviewer: Yuki Wakatsuki
Abstract
BACKGROUND AND PURPOSE:
研究の目的は、脳卒中リハビリテーションの専門家がモチベーションの概念の理解の仕方や臨床現場で、この概念を使用する方法を調査することであった。
METHODS:
今回の質的な研究では、イギリスの都心部の大学病院の脳卒中ユニットに勤務する専門家へ、半構造化された綿密なインタビューを行った。
RESULTS:
モチベーションは、頻繁に使用される概念であり、リハビリテーションの結果に重要な決定因子とされてた。モチベーションは、患者の態度(積極性はモチベーションと同義、受動性はモチベーションの欠如と同義)と患者のリハビリテーションの受け入れ(従うことはモチベーションを意味し、従わないことはモチベーションの欠如を意味する)により判断されていた。これらの基準は、境界が曖昧であること分かった。モチベーションの決定要因は、パーソナリティの要因だけでなく社会的要因にもあった。社会的要因の中心には、専門家自身の行動がポジティブやネガティブにモチベーションへ影響するという側面であった。一部の専門家は、意欲的な患者とは異なった方法で、モチベーションのない患者を治療すると報告した。モチベーションは、危険な要素である可能性が示された。
CONCLUSIONS:
専門家はモチベーションの概念に気を付けているが、彼らの臨床診療では一般に使用している。
モチベーションを確認するために使用される基準の曖昧な境界は、モチベーションが無いと分類されないために、積極性と受動性の間の微妙なバランスに患者が悩まなければならないことを意味する。モチベーションの概念の臨床での使用され方は、患者の介護に対してネガティブな意味を持っている可能性があった。例えば、無口であってもモチベーションのある患者がモチベーションがないと判断されてしまう時である。