
Title: Cognitive and affective predictors of rehabilitation participation after stroke.
邦題:脳卒中後のリハビリテーションへの参加の認知面と情動面の予測因子
Journal: Arch Phys Med Rehabil. 2010 Feb;91(2):203-7.
Authors: Skidmore ER1, Whyte EM, Holm MB, Becker JT, Butters MA, Dew MA, Munin MC, Lenze EJ.
Reviewer: Yuki Wakatsuki
Abstract
OBJECTIVE:
脳卒中リハビリテーション中の認知障害と情動障害とリハビリテーションへの参加との間の関連を調査すること。
DESIGN:
入院患者のリハビリテーション中に、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤を受けた脳卒中患者の二次的な分析。
SETTING:
大学付属のリハビリテーション施設。
PARTICIPANTS:
注意障害、記憶障害、遂行機能障害を持つ入院中のリハビリテーションを行う脳卒中患者44名。
INTERVENTIONS:
脳卒中リハビリテーションケアの入院患者に、2つのアセチルコリンエステラーゼ阻害剤のうち1つ、もしくは薬を服用しないリハビリテーションによる治療を、無作為に割り当て二次分析を行った。
MAIN OUTCOME MEASURES:
認知機能 (Digit Span, Hopkins Verbal Learning Test, Executive Interview)と情動障害(Hamilton Rating Scale for Depression, Apathy Evaluation Scale)と参加 (Pittsburgh Rehabilitation and Participation Scale)の尺度との相関を調査した。参加の有意な相関関係は、線形モデルの重回帰分析により検討した。
RESULTS:
実行機能や抑うつ症状は、参加と有意な相関をしていた。ベースラインの障害をコントロールした後、遂行機能は、参加を予測するが、抑うつ症状を予測しなかった。(F(4,32)=9.35; R(2)=.54, P<.001).
CONCLUSIONS:
これらの知見は、リハビリ後のリハビリテーションへの参加と、全体的な機能状態に貢献する臨床的要因の理解に向けた重要な第一歩であり、改善することのできる可能性があることがわかった。認知機能障害、リハビリテーションの参加のさらなる理解は、脳卒中後の機能回復をための戦略を開発するために利用できる可能性がある。