Title: Timing variability during gait initiation is increased in people with Alzheimer's disease compared to controls.

邦題：アルツハイマー病患者は歩行開始時の変動が増加する

Journal:    Dement Geriatr Cogn Disord. 2008;26(3):277-83

Authors:    Wittwer JE, Andrews PT, Webster KE, Menz HB.

Reviewer:　Yuuki　Yoshimoto

Abstract

背景と目的：

歩行時の変動は転倒と深く関係しており、アルツハイマー病(AD)患者は健常高齢者に比し3倍の転倒リスクがある。転倒は歩行開始時に発生することがあり、本研究は軽度AD患者において歩行開始時の変動が増加するか検討することである。

方法：

対象は、20名のAD患者と20名の健常高齢者で、歩行開始時のパラメータとして、ステップ長・時間、ストライド長・時間、歩隔、両脚支持時間を計測した。変動は変動係数(CV)を用いた。

結果：

歩行開始時のストライド時間と両脚支持時間における変動係数で、AD患者が健常高齢者に比し大きい変動を示した（ストライド時間CV［AD：4.65%、Control：3.64%］、両脚支持時間CV［AD：9.40%、Control：7.62%］）。

著者の結論：

AD患者の歩行変動の増加は、歩行開始時および歩行中に発生し、疾患の早期段階で明らかになっている。

 

URL：https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/18841013