
Title: Fracture risk following an osteoporotic fracture.
邦題:骨折後の骨折リスク
Journal: Osteoporos Int. 2004 Mar;15(3):175-9.
Authors: Johnell O, Kanis JA, Odén A, Sernbo I, Redlund-Johnell I, Petterson C, De Laet C, Jönsson B.
Reviewer: Yuuki Yoshimoto
Abstract
背景と目的:
骨折後の再骨折リスクにおいて多くの研究がなされており、先行研究により脊柱骨折後の脊柱骨折リスクは4倍になるなど知見が提示されている。本研究の目的は、股関節骨折、脊柱骨折、肩関節骨折の再骨折リスクについて調査することである
方法:
スウェーデンの大学病院で診断された60歳および80歳代の高齢者1918名の患者を対象に5年間の追跡調査をおこなった。骨折のタイプ別に初めの骨折直後から5年間の骨折リスクをポアソン回帰分析により検討した。
結果:
1918名の対象の内、骨折後5年間に407名が再骨折を受傷した。そのうち、175名が股関節骨折、71名が前腕骨折、105名が脊柱骨折、56名が肩関節骨折であった。すべての骨折タイプにおいて5年間の内、骨折直後の1年が最も骨折数が多く(全体の34%)、年数経過に伴い徐々に減少する傾向にあり、初めの4年のうちに90%の骨折が発生していた。骨折直後の1年間の受傷リスクは地域在住の高齢者に比し総じて高く、股関節骨折後の股関節骨折リスクは60歳代女性で16.9倍、80歳代女性で1.5倍であった。
考察:
本研究により、骨折直後の骨折リスクの高さと年数経過による減少がわかった。骨折後早期に再骨折予防の為の介入を実施することが重要である。
URL:http://www.prevrefrat.org/Fracture%20risk%20following%20an%20osteoporotic%20fracture.pdf