
Title: Age-related changes in human posture control: sensory organization tests.
邦題: ヒトの姿勢制御における加齢変化:sensory organization tests
Journal: J Vestib Res. 1990-1991;1(1):73-85.
Authors: Peterka RJ, Black FO.
Reviewer: Yasunobu ISHIKAWA
Abstract
目的:
我々は幅広い年齢に分布した健常な対象者の姿勢制御をpostural motor conditionとsensory organization testを利用して推定的に計測した。
対象:
214名(男性90名、女性124名)で年齢7から81歳までの対象者で測定された。年齢は全範囲にわたってほぼ均等に分布していた。
方法:
身体動揺計測は各対象者の前後方向(AP)動揺範囲が計測された。実験条件について、 Sensory organization testsの視覚と固有感覚の手掛かりを使用できる条件を標準とし、変化(対象の動揺に対する割合に応じて視覚の周囲と支持面を回転させる)もしくは視覚を除いた(閉眼)ものを組み合わせた6条件の試験を行った。対象者の課題は直立姿勢を21秒の間、6つのそれぞれの条件で足部を移動させないで可能な限り少ない身体動揺で維持することであった。
結果:
対象者の支持面が固定された立位では、身体動揺の加齢変化による増加は見られなかった。しかしながら、視覚または固有感覚の手掛かりの変化に関する条件に対しては、身体動揺の加齢変化による増加がみられた。55歳以上の対象者は最も大きい動揺を示した。15歳以下の対象も感覚の手掛かりの変化に敏感であった。
結論:
概して、高齢対象者は視覚の手掛かりによる影響を受けるのに対して、若年対象者は固有感覚の手掛かりの変化による困難さがみられた。