
Title: Different Neural Adjustments Improve Endpoint Accuracy With Practice in Young and Old Adults
邦題: 若年者と高齢者における練習による最終点正確性改善の神経的適応の違い
Journal: J Neurophysiol 97: 3340–3350, 2007.
Authors: Evangelos A. Christou, Brach Poston, Joel A. Enoka, and Roger M. Enoka
Reviewer: Tatsuya HIRAI
Abstract
本研究の目的は、若年者と高齢者において、運動出力の変動における練習誘発適応と目標志向等尺性収縮の最終点正確性の改善に伴う動筋-拮抗筋活動を検討すること。若年者と高齢者は150ms以内に目標出力(最大の25%)に対し出力軌道のピークに正確に照合する課題を100試行行った。最終点正確性は目標とピーク出力とピーク出力にかかった時間の絶対誤差として算出された。運動出力の変動は出力軌道、ピーク出力、ピーク出力にかかった時間のSDとして表された。出力と時間のエラーは、初期には、2つのグループで異なっていた、しかし、35回の練習後、そのエラーは2つのグループで似ていた。最終点出力エラーの減少は両グループの出力軌道の変動の減少により予測され、若年者の動筋(背側骨間筋)と拮抗筋(第二掌側骨間筋)EMGの適応、および高齢者の動筋のEMGのみの適応により予測された。最終点到達時間エラーの減少は、若年者においてはピーク出力に至る時間のSDの増加と拮抗筋のピークEMGのより長い遅延によって予測されたが、高齢者はピーク出力に至る時間と出力軌道のSDの減少と拮抗筋のピークEMGのより短い遅延により予測された。この知見が示すことは、最終点正確性の改善をもたらす神経的適応は若年者と高齢者で異なるということである。
URL: https://pdfs.semanticscholar.org/b790/d9f9d49f420647af9ec1f727310028d143a3.pdf