
Title: Impact of participation on rehabilitation results: a multivariate study.
邦題:リハビリテーションへの参加した結果の影響:多変量解析による研究
Journal: Eur J Phys Rehabil Med. 2012 Sep;48(3):455-66.
Authors: Paolucci S, Di Vita A, Massicci R, Traballesi M, Bureca I, Matano A, Iosa , Guariglia C.
Reviewer: Yuki Wakatsuki
Abstract
BACKGROUND:
入院患者への参加は、リハビリテーション結果に影響する要因と一般に考えられているが、その影響はまだ徹底的に調査されていない。
AIM:
入院患者の機能的な結果に関するリハビリテーションへの参加のレベルの影響を定量化し、明確にすること。
DESIGN:
前向き観察多変量解析研究
SETTINGS:
リハビリテーション病院
POPULATION:
リハビリテーション病院に入院した脳卒中もしくは整形疾患患者362名(平均年齢59.41±12.85歳)であった。
METHODS:
リハビリテーションプログラムへの参加の評価は、Pittsburgh Rehabilitation Participation Scale(PRPS)を使用した。理学療法と作業療法の治療の際に、4点以下が25%を占める患者は、「低い」参加者と分類した。参加だけでなくリハビリテーション結果に関連した変数を確認するために、多変量ロジスティック回帰分析は行われた。
RESULTS:
患者の約1/3(33.88%、主に脳卒中)は、低い参加を示した。初期(最初の2週以内)の低い参加は、入院時の障害と抑うつ症状と関連し、後期の参加は初期の参加、年齢、学校教育年数と関連していた。初期と後期の参加の両方とも、両方のモデルに原因不明の矛盾があった場合でも、ADLと移動能力の両方に治療が有効であった。初期の参加が低い患者は、多くの参加した患者よりも、移動能力に対する治療の反応性が乏しいというリスクがあった(OR=2.45, 95% CI 1.27-4.71)。他の予後因子には、早期のリハビリテーション治療の開始と、認知的障害と、神経心理学的障害の存在が、重要な役割を持っている。
CONCLUSIONS:
我々の結果はリハビリテーションプログラムへの参加は奨励されるべきであり、その重要性を確認した。参加の全体的な影響についての知識を深めるために、さらなる研究が必要とされる。
CLINICAL REHABILITATION IMPACT:
初期の参加は、予後因子としてだけでなく、治療標的として考慮すべきである。