Title: Balance Disorders in the Elderly: Does Instability Increase Over Time?
邦題:高齢者におけるバランス障害:時間の経過によって不安定性は増加するのか?
Journal: Ann Otol Rhinol Laryngol. 2016 Feb 4.
Authors: Soto-Varela A, Rossi-Izquierdo M, Faraldo-García A, Vaamonde-Sánchez-Andrade I, Gayoso-Diz P, Del-Río-Valeiras M, Lirola-Delgado A, Santos-Pérez S.
Reviewer: Yasunobu ISHIKAWA
Abstract
目的:
加齢のみで不安定となった高齢患者の2つの群(若年高齢者と超高齢者)の平衡能力の違いを分析することである。
方法:
横断的研究とし、患者の年齢に従い2つの研究群に分類された(カットポイントはサンプルの年齢の25と75パーセントタイルとした)。
参加者:
65歳以上の患者、64名とした。32名のグループの2群とした:グループA(65歳以上で72.6歳以下、25パーセントタイル)とグループB(82.5歳以上、75パーセントタイル)であった。主な分析の変数は以下とした:Timed up-and-go test、ダイナミック平衡機能測定によるsensory organization test、めまいの問診票(DHI)、ショート国際版転倒関連自己効力感尺度(FES-I)アンケートであった。Student'sのT検定もしくはMann-Whitney検定が使用された。
結果:
高齢の患者は平衡検査のみでなくすべてにおいて乏しいスコアであった。sensory organization testについて、高齢患者は視覚と前庭情報の活用が乏しい;彼らもtimed up-and-goテストに対してより多くの時間と歩数を必要とした。アンケートについては、転倒の恐怖感は大きい(高いショートFES-Iスコア)が障害の主観的な知覚はみられなかった(DHIスコアに違いはない)。
結論:
治療の方略を適応させるため、不安定性を有した高齢患者の年齢によるサブグループを確立する必要がある。