
Title: Physical Therapist-Delivered Pain Coping Skills Training and Exercise for Knee Osteoarthritis: Randomized Controlled Trial.
邦題: 膝OAに対するPTにより提供される痛みコーピング技能トレーニングと運動:RCT
Journal: Arthritis Care Res (Hoboken). 2016 May;68(5):590-602. doi: 10.1002/acr.22744.
Authors: Bennell KL, Ahamed Y, Jull G, Bryant C, Hunt MA, Forbes AB, Kasza J, Akram M, Metcalf B, Harris A, Egerton T, Kenardy JA, Nicholas MK, Keefe FJ.
Reviewer: Tatsuya HIRAI
Abstract
OBJECTIVE:
12週に亘るPTにより行われる変形性膝関節症(膝OA)に対する痛みコーピング技能トレーニング(PCST)と運動の組み合わせが、それぞれの単独介入より、費用対効果が優れているか調べること。
METHODS:
評価者ブラインドで、50歳以上の膝OA患者222名を3群に分類しRCTとした(73名 PCST/運動、75名運動、74名 PCST)。
全ての参加者はホームプログラムを含む12週にわたる10回の治療を受けた。
PCSTは行動的痛みコーピング技能において痛み教育とトレーニングを含み、運動は筋力トレーニングで、 PCST/運動は両方である。主要な結果は、12週における主観的膝痛(10cmVAS)の平均値と身体機能評価(Western Ontario and McMaster Universities Osteoarthritis Index, range 0-68)であった。2次的な結果は、他の痛み評価、全身的変化、身体機能、心理的健康、身体活動、QOLおよび費用対効果であった。分析は、欠損データに対する multiple imputation法による治療企図解析(ITT解析)を行った。
RESULTS:
12週、32週、52週でそれぞれ201名(91%)、181名(82%)、186名(84%)がプログラムを完遂した。
12週後、痛みにおけるグループ間の有意差はなかった。 運動機能において有意な大きな改善が他の群と比較してPCST/運動で認められた。PCST/運動の利点はいくつかの2次結果に見られた。費用対効果は示されなかった。
CONCLUSION:
このケアモデルは、費用対効果は示されなかったが、心理的治療を利用することで改善し、膝OAの運動のアウトカムを増やしうる。